エッセイ

長田弘著者、「猫に未来はない」を読み返しました。長田さんから紡ぎ出された物語は随分昔に嗅いだ事のある懐かしい匂いがします。それは贅沢品などではなく道端に生える雑草に似て、何の変哲もないものです。それなのにどうしてだか、繁々見つめていると切なくて仕方が無くなる匂いなのです。