寝具の番人

寝具を買いに新宿へ。
古城の番人のように表情を欠いた、その店員に
寝具の説明を受ける。声は葉と葉の擦れる音にしかならず、
こちらの耳に入り込む寸前に消えるのでよく分からない。
それでも時々笑みが彼女の顔に留まろうとする。
それを見たいので注意深く見る。
しかし蜂は蜜のない花には留まらないのだった。
美人なのに。