窯焼きピザパーティー

’’私があなたに向かって「こんにちは」という時、私はあなたを認識するより先に、あなたを祝福していたのです。私はあなたの日々を気遣っていたのです。私は単なる認識を超えたところで、あなたの人生のうちに入り込んでいたのです。’’

フランスの哲学者であるレヴィナスの言葉が、玄関にある小さな小さな窓を開けて僕に語りかけました。

知らず知らず入り込んできた、この愛のような気体に包まれていたから、
感動し、部屋のソファの上で泣く代わりに
引き出しをひっくり返してガムの紙屑に消しゴムのかす、ついでに時間や、すべきことのあれやこれや、
すべて屑籠に捨て、纏わりつく鈍痛がシューズを軋ませていたとしても、猫を留守番させたのです。
 
始まりは、夜行船のデッキで。
荒い潮風と暗晦な海の椅子に腰かけていたら突如視界に飛び込んできた彼女。
自分に似ていると感じ心奪われて、彼女を追いかけていました。
そしてめでたく相思相愛。
次の日もその次の日も共に島を探索し、海に戯れ、沢山食べ、笑い、詰まる所相思相愛でした。
 
一度帰宅し、不貞腐れもせず温かく迎える愛猫を素敵なお隣に預け、ヴィパッサナー10日間の修行へ。
まさかの個室に驚嘆したり、他人の思いやりに励まされ、
最終的にコオロギ、蛙等と交友関係を結んだ(気になり)、無事帰還。
そこでも瞬間的に脳裏を掠めるような、つよい、強い瞳を持つ友人を持つ事ができました。
 
誰かと「このフライドポテトって美味しいよね」という共通点ではないそれを通して時間を共有する時、
その相手や自分に対してあるいはそのような化学反応に対して法悦に浸ってしまうだけでは
勿体ないということにふと思い当たりました。
そのようなことが起こった時には少し欲張り、いやいや大いに欲張ってみます。
ひとつ箸休めをして今の心の動きを抑制させてみたらどうなるのかと。
 
この箸休め的思考(なんでも取り急ぎ自分に投影して物を考える狭い思考回路をストップさせるということ)が
赤の他人を出現させることに繋がってるかもしれない。世界のI have a good idea!!が起こる確率を引き上げるのも畢竟、そういう事なのかもしれない・・・。
 
宇宙空間の大半を占める「無」。けれどもその無の中においてさえ認識不可能なほどの
情報量がそこかしこに浮遊していると思う、と友人は言いました。
面白そうなので夜に考えてみたりしたけれど、今のところなんにも思い付いていません・・・・。
 
 
要約すると、僕は毎日精一杯に、この世界を満喫し始めています!

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